まさにコレが就職氷河期世代の通常ルート
以下、動画のスクリプトです
バブル崩壊後に就職活動を迎えた「就職氷河期世代」。非正規雇用や給料の格差など、あらゆる問題のしわ寄せを受けているとも言われますが、若い世代も他人事ではいられません。
■内定取り消し…パワハラ…非正規… 就職氷河期世代 経営者(52) 「当時は(初任給)12万円くらい」 「新入社員の初任給がバカ高くなったり、そういう人たちと働いていかなきゃいけない。ずっとつらいことが続いている」
就職氷河期世代 転職活動中(47) 「思うようにまだ仕事が次、見つかっていない状態」 「年金なんかは自分がもらう頃には破綻していると思うし」 「何を頑張っても増やしても、結局税金だけ増えてしまうので、半ばもう諦め感」
バブル崩壊後の1990年代半ばから2000年代初頭、未曾有の就職難に遭遇した「就職氷河期世代」。 就活生(1994年) 「反応ゼロ、『いらない』みたいな顔された」 就活生(1995年) 「もう諦めています、半分」 氷河期世代は、本意ではない非正規雇用の割合が男性で3割と、他の年代に比べ、突出して高くなっています。
現在49歳で、独身の洞裕貴さん。大学在学中に内定をもらったと言いますが… 就職氷河期世代 洞裕貴さん(49) 「卒業する1か月前、『会社が潰れたので内定を取り消します』と電話がかかってきて、ええ⁉ですよね」 結局、1年間の就職浪人を経て、流通系の企業に就職できましたが、パワハラなどで3年で退社。その後は派遣社員として15年、職を転々としながら食いつないできたといいます。 しかし5年前、再び試練が… 洞さん 「コロナでしたね、派遣社員は真っ先に切られましたね」 45歳で無職に。そして今は… ウーバーイーツの配達員をしています。さらに、デリバリー専門のレストランを開業。しかし、コロナの収束もあり、今はウーバーと掛け持ちしても月収は25万円ほどだといいます。 洞さん 「(ウーバーの)賃金下げられましたね。とうとうウーバーイーツも氷河期になってくるのかなと」
■「年金少ししかもらえない不安」 将来への不安を抱く氷河期世代の人も多くいます。九州で暮らす50代の佐藤さん(仮名)。 就職氷河期世代 佐藤さん(50代) 「やはりちょっと自分の年は、運が悪かったかなというふうに感じてます」 大学院で魚の生態系について研究をしていましたが、就職活動では約30社から不採用。正規の団体職員として初任給16万円で働き始めましたが昇給もほとんどなく、上司から離職を強いられ、退職することになったといいます。 佐藤さん(50代) 「(その後)非正規労働者として仕事をしながら、正規雇用の道を探すしかない状態。7つほど仕事が変わっています」 現在は、国の行政機関で非正規の公務員として1日6時間半、週4日働き、手取りは月に12万円ほど。預金を含めても、今、手元にあるお金は40万円程度で、趣味の社交ダンスもあきらめました。今は母親の年金を頼りになんとか生きながらえていますが、心配なのは自分の老後を支える年金です。 佐藤さん(仮名・50代) 「厚生年金を支払う額も少ないですし、国民年金も私が失業して、経済的に苦しいときには、猶予期間を申請して後払いにしてもらっている月もありますので、そういった意味では、年金が支給される歳になってもかなり減額されてしか支給されないのではないかという不安がある」 国の推計でも、氷河期世代である現在50歳の人が65歳時点で受け取る年金額は、4割が月10万円未満だとしています。約2000万人いる氷河期世代が、高齢者になりはじめるまであと10年ほど。 専門家は、今後、深刻な影響を受けるのは若い世代だと警鐘を鳴らします。 東京大学 社会科学研究所 近藤絢子教授 「氷河期世代が高齢期になった時に、無視できない割合の人たちが、年金だけでは生活できないような水準の年金しかもらえないようなことが起きる可能性がある。今の若い人たちは人口が少ないわけなので、上の世代の人口が多いということは社会保険料負担がのしかかってくる。氷河期世代が老後になる前に考えておかなければいけない」
コメント